ずっと前から、それこそ10年以上前から木材で幅広・奥行きのあるデスクが欲しいと思っていました。
しかし木材天板のデスクって高いんですよね…。
「いつかお金持ちになったら」なんてなれるかどうかも分からないことに理由をつけて、半ば諦めていました。
「DIYでデスクを自作する」という考えは最初から頭にありませんでした。
「デスクは購入するもの。そして高価な家具」という思い込みがあったのです。
DIYする人ってすごいなぁ
木材ってどこから入手するんだろうな?
ジェイソンが使うみたいなチェーンソーとか必要?
DIYについてこのくらい無知でした。つまりDIYはデスクを入手する手段として検討の範囲外でした。
それがここ数年のDIYブームで思いのほかみんなお手軽にトライしているものだ、ということを知ってデスクを自作するに至ったのです。
以来、何か欲しいものがあったらまず最初に「作れるかな?」ということを検討するようになりました。
個人的にすごく成長したと思います。
「DIYって誰でもトライできるんだ」ということが今回の記事で伝われば幸いです。
デスク完成までの流れ
まず最初にデスク完成までの流れをざっとまとめてみます。
- 設計メモ、完成予想図を描く
- 天板を購入する
- その他必要な道具を揃える
- 天板の塗装
- デスク脚の取り付け(穴あけ)
- その他必要なものがあれば取り付ける
①設計メモ、完成予想図を描く
これらを作成することで完成までの具体的なイメージを掴むことができると思います。
また実際に作業するときはこれらがマニュアルになって大変便利ですので、作成することをおすすめします。
DIYするときはこの作業を必ず最初におこなっています。
私は裏紙を使っていましたが、スケッチブックとかiPadとか使い慣れているもので構わないと思います。
設計メモには以下のことを記していました。
- 作業イメージ
- 必要なもの一覧
- 作業手順
- 注意点
②天板を購入する
私は”木材通販のマルトクショップ”でデスク天板を購入することに決めたので、取り扱っている木材や価格を通販ページで調べました。
マルトクショップさんは作例や数多くある樹種の特徴も載っているので大変参考になりました。
樹種は見た目以外にも硬さや耐久性などの性質、どんな用途に向いているかなど検討する項目は多くあります。
また安価なものから高価なものまでピンキリです。
私の注文内容は以下の通りです。
- アカシア(節・白太有り)集成材フリーカット
- 厚さ30mm × 奥行き700mm × 横幅1800mm
- 面[A]:上R面(3R)+ 下糸面 + 磨き
- 面[B]:上R面(3R)+ 下糸面 + 磨き
- 面[C]:上R面(3R)+ 下糸面 + 磨き
- 面[D]:上R面(3R)+ 下糸面 + 磨き
- 反り止め:無し
- 塗装:無し
- 三方向使用
- 23,480円(送料込み)
そしてこれは作成してから気が付いたのですが、角をRに加工してもらう必要は無かったなーと。
直角の下糸面を自分で紙やすりでRつけてみたら簡単だったので…。
木材通販のマルトクショップさんは納品時、基本的に1Fでの引き渡しになります。
私は20kg以上ある巨大な天板を一人で階段を使って搬入するという事態に…。
力持ちで良かったです。
木材のサイズについて
- 「厚さ」
- 重さと耐久性に関わってきます。
厚ければ耐久性は増しますが、その分重くなるのでデスク脚の耐荷重に注意です。 - 「奥行き」
- デスクで使用するものの作業のしやすさや設置スペースに関わってきます。
デスクトップPCは広めがオススメです。またサイズの中では最も価格に影響する部分だと思います。 - 「横幅」
- 奥行きと同じく作業効率と設置スペースに関わってきます。
また見た目の大きさに最も影響を与える項目だと思います。
希望サイズと部屋の広さをよく検討する必要があります。私は部屋だけでなく搬入路のサイズも測りました。
塗料について
塗料は数多くの製品がありますが、私は初心者にも扱いやすい「ワトコオイル」を使用することにしました。
購入する樹種がどのような染まり方をするのかサンプルを取り寄せて実際に試し塗りしてみるのが確実だと思います。
またネットで色見本を検索して調べてみるのもアリだと思います。
私が作成したアカシア集成材の色見本もありますのでよかったら参考にしてください。
③必要な道具を揃える
今回のDIYで使用した道具を一覧にしておきます。
人によって必要、不要なものが分かれるとは思いますが参考にしていただけたらと思います。
- ワトコオイル(ダークウォルナット、エボニー)
- 紙やすり(400番×3枚くらい)
- 耐水紙やすり(400番×3枚くらい)
- 軍手
- ビニール手袋
- マスク
- 雑巾
- ハケ
- 塗料入れる容器
- マスカー
- 保護シート
- デスク脚
- 電動ドリル+ドリルピット
- 鬼目ナット
- 木工用ボンド
④天板の塗装
待ちに待ったアカシア集成材が届きました。大きい…そしてこの濃淡の柄が美しいです!
塗装の一連の流れは以下のとおりです。
- 下準備(床や壁が汚れないように保護・ハケの準備)
- 紙やすり400番(ザラつき無くなるまで)…★
- 硬く絞った雑巾でよく拭き取る…★
- 塗装1回目(オイル多めに塗る・側面も忘れずに)
- 乾燥30分
- ウエスで余分なオイルを拭き取る
- 乾燥60分
- 塗装2回目(1回目の1/3〜1/4の量)
- すぐに耐水紙やすり400番でオイルごと磨く…★
- すぐにウエスで木屑とオイルを塗り込むように拭く…★
- 1日〜2日放置して乾燥させる
滲み出てくるオイルはウエスで拭き取る…★ - 裏面も同様に2〜11の工程を行う
仕上がりに関わってくる特に大事だと思われる工程には★をマークしました。
塗装は見える表面だけでなく、裏面も必要です。
天板の反り防止など耐久面に関わるようです。
下準備について
大きなダンボールに梱包されてくるのですが、そのダンボール以外にも床を保護してあげた方が良いと思います。
木屑や塗料で汚れたら大変ですからね。
また塗装に使うハケは事前によく揉んで余分な毛を落とします。
やすりがけについて
私は天板注文時に磨きもセットにしておいたのですが、さらに自らヤスリがけしておきました。
丹念にヤスリがけをしておくことで仕上がりの質感が向上するようです。
この後の塗装の成否に関わってくるので重要な作業です。
面積が大きいので紙やすりホルダーを使うと作業がしやすいです。また木屑が舞うのでマスクは必須です。
塗装について
ワトコオイルは伸びが良いので、ハケにたっぷりつけて木目に沿って塗り伸ばしていきます。
私は1回目の塗装でワトコオイル「ダークウォルナット」、2回目で「エボニー」を重ねることにしました。
ダークウォルナットよりもう少し黒が欲しかったからです。
おかげで思っていたとおりの渋い色になりました!
ワトコオイルは混ぜて使うこともできるので、ご自分の好きな色を作ってみるのも良いですね!
⑤デスク脚の取り付け(穴あけ)
ついに脚の取り付けです。
設計メモを書いていたときにここが一番抵抗がありました。
電動ドリル、そして穴あけ…
電動ドリルって高そうだなぁ
騒音だいじょうぶか?
事故って死んだりしない?
実際にやってみると「アラ簡単!」って感じでびっくりしました。
私が購入したアイリスオーヤマの電動ドリルは特別静音性に優れている製品ではないようですが、日中に行う分には問題ありませんでした。
もちろん使用する際は住環境と安全には十分配慮してくださいね。危険な工具であることには変わりありませんので。
電動ドリルがあるとDIYの世界が広がります!
一家に一台電動ドリルあると良いですよ。
手順は次の通りに行いました。
- 天板裏面に穴をあけるための目印をつける
- 電動ドリルに穴の深さの目印としてテープを巻く
- 3mm, 6mm, 9mmの順に穴をあけていく
- 鬼目ナットにボンドを塗布して六角レンチでねじ込む
- デスク脚を取り付ける
穴の目印について
いきなり目的のサイズの穴を開けると天板を割ってしまう恐れがあるので細いドリルから順に穴をあけていきます。
私は3mm, 6mm, 9mmの順で穴をあけました。
また穴の深さが足りないとねじ止めするときに同じく天板を割ってしまう危険があるので注意が必要です。
鬼目ナット
鬼目ナットは天板に取り付けることでデスク脚の取り付け、取り外しが容易になります。
必須の工程ではないので、直接ネジで天板と脚を取り付けてもいいのですが、デスクを解体するたびにネジ穴が緩くなってしまいますよね。
これから何度引っ越しするか分かりませんが、一生使いたいデスクですので何度でも取り外しできるように鬼目ナットで固定するのがおすすめです。
あとは脚を取り付けて完成です!
デスクの完成
デスクの完成です。お疲れ様でした。
デスクをもっと使いやすくするためにいろいろと追加していこうと思いますが、それはまた別の機会にご紹介できればなと思います。
DIY難易度:
DIYの難易度は★3つです。
初心者の私でも完成させることができましたし、作業工程自体に難しい部分はありませんでした。
大きな天板を購入したり、乾燥に時間がかかったりなど、計画してから完成するまで何日にも及ぶので気軽にできるものではないなと思いました。
ただ取り組んでみて本当に良い経験になったと思います。
この記事がDIYを迷っている方の後押しになれば幸いです。